ひどく叱られた話

@ロサンゼルス

落ち込んだときは、パズル

最近、私が書いたものに関して、マリアからのダメ出しが度重なり、
落ち込み気味である。その際は、他に何も手につかないので、
パズルなどをして気を紛らわすことにしている。

バスでの出来事

事件は、授業を終えたUCLAからの帰り道に起こった。

UCLAから家までは少なくともバスで30分はかかる。
バス停でバスを待っていると、ひとなつっこそうな
学生らしき若者にバスのことで質問された。

当然、私は親切に教えてあげて、ひとことふたこと
世間話を交わす。そのあと、バスに乗り込み、
フレンドリーな彼が隣にきたらちょっと面倒だと思い、
意図的に空いてる隣の席にかばんをおいた。

すると案の定、彼がやってきて
隣にすわっていいかと言ってくる。面倒だと思いつつも、
もちろん、と言い、かばんをどかす。

彼に全く興味がなかった私は、専攻は何かは尋ねたが、
ほとんど彼のことは質問しなかった。そして、分かったことは、
彼はインドネシア系アメリカ人で、オレンジカウンティーに住んでいる。
専攻はバイオエンジニアリングで、日本文化関係の授業をとったことがあり、
お兄さんが日本の東北にいるらしい。

大学生なのか、大学院生なのか、卒業したのかもよくわからない。
しかし、彼は私のことをあれこれ、よく聞いてきた。
2度と会うこともないし、おばさんだし、嘘をつく必要も
隠す必要も感じなかったので、正直に、日本人で客員研究員として
UCLAに来ていること、日本で大学の教授だということなどを話した。

なんせ、30分もバスに一緒にいるので、
かなりの話ができる。次から次へといろいろなことを聞かれた。
日本の化粧品は何を使っているのかとか、
日本語を学ぶのにいい映画はなにかないかとか、、。

その辺は当然問題はないが、そのうちに、リサーチポジションを
探してるので、知っていたら紹介して欲しい、
Linkedinで繋がりたいといわれた。

あー、あまり使っていないし、、、と言うと、じゃあ、
What’s App (LIneみたいなもの)でつながろうと言われ
名前と電話番号を教えるながれに。

でも、私は、もう日本にすぐ帰るし、と伝えると
日本に行くかもしれないから、日本の電話番号も教えて
欲しいと言われる。

きっと2度と連絡をとることはないし、面倒だ、
と思ったものの、バスの奥の席に座っていて、
なんだか圧迫感、閉塞感があり、教える流れに。

今の若者はすぐに携帯でなんでも調べるのだ。
その場ですぐ検索をかけ、彼は私のウェブサイトを見つけ、
私のかを確認。

挙げ句の果てには一緒に写真をとろうと言われ、
なんだか断りづらく一緒にセルフィーまで撮る羽目に。
念の為と思い、一応その写真はその場で私にも送ってもらった。

白人だったら、私も、もっと警戒しただろうが、
気の良さそうなアジア人で、まあ、色々断るのも面倒で、
まあいっか、、、今から思えば、軽率すぎる行動だが、
そのときは、安易に流されたわけだ。

帰宅後に報告

帰宅後、マリアに変な学生にバスであい
電話番号を交換するはめになったと話すと、
彼女は立ち上がり、何を考えているの、と怒り始めた。

メールアドレスはいいけど、電話番号はだめだ。
あなたに教える義理はないと、なぜ言わない。
そういう場合はメールアドレスを教えろ。。と叱られた。

どういうことがこれから起きうるか、さんざん説教され、
この間も詐欺にあったわよね。と(その記事はこちら)

最後は、この件はもうここまで。もうこれ以上は言わない、
私がどう思っているかは
十分分かっているはずだから、、と締めくくられた。

似たようたことがうちの息子にもあって、家族中で彼に説教したが、
今度は、自分が説教される立場になるとは。。
情けないし、子供には見せられない姿だ。

そして、そのあと、落ち込みずっとパズルをやっていたわけだ。

アランの反応

きっとアランにもこの話は伝えられ、またアランからも
叱られるのだろうと思ったが、マリアは昔から言いつける
タイプではなく、自分の中で収めてくれるタイプなので、
(彼女が知っていることが必ずしも元夫で、私のもう一人の
アドバイザーのルイの耳には入ってはいない)
その日、アランの耳にはその話は入らずにすんだのだった。

しかし、翌日、アランがいるところで
例の青年から連絡はなかったかマリアに尋ねられ、
結局私からアランにも話すことに。

もうすでにマリアに叱られたし、自分も深く反省していると
前置きした上で(まるで、本当に子供だ)、バスでの一件を報告。

アランはとにかく、大声で笑い出した。まあ、彼にもちょっと
この間も詐欺に引っかかったばかりだよね、、と苦い顔をされ、
マリアにはまた小言をいわれたものの、
まあ、いい青年であることを祈ろうと
とりあえずはみんなで大笑いすることで、この一件は終了。

とりあえずは何も今のところ、被害はないし、連絡もない。
今持って、青年の意図はよくわからない。

日本だと、特におばさんなんかに、
近づいてくる人も電話番号を聞いてくる人もいないが、
海外だとわりと簡単にみんな距離を詰めてくる。。。
意外に、どこまでがよくて、どこからがよくないのかが
難しかったりする。

初対面でも、本当に友達になることもあるし、、。

叱ってくれる人がいるということ

この年になると、まず叱られることはない。
特に、愛情を込めて
となると、、まずない。

仕事で怒られても、そこに愛情はないだろうから。
そして、たとえ、ちょっと小言を言われても
私の場合、まず聞く耳をもたない。

だから、まだ自分がこたえるほど
叱ってくれる母のような人がいるのは、ありがたい。
それに今回のことで何か問題が起きても、
家のみんなに助けてもらえそうな、安心感も正直ある。

大人になると、守ってくれる人はいないが、ほんの短い間でも
彼らに守られて暮らす今は、すごく居心地がいい。
この家を離れ、日本に帰国するのは、なかなか寂しいものがある。

アランもだが、特にマリアは、他の人には
見せたことがない私の表情をたくさん見ている

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