学者に適した資質とは?

@ロサンゼルス

学者の仕事にはどういうものがあるかというのは、
こちらの記事にあげたのだが、ここでは、学者として
成功するために、
必要な資質は何かを考えてみよう。

まず、ここで考える資質とは、
生まれ持った性質で、それを磨くことにより
伸ばすことができるもの。

さて、多岐にわたる学者の仕事の中で、
特に大切なのは以下のものだ。

1. 研究
2. 学会発表
3. 執筆
4. 雑誌に論文を掲載

これらの仕事を行う上での、必要な資質を考えてみよう。

成績の良さと、学者の資質のあるなしは別

研究者に必要な資質は何かというのは、難しい問いである。

分野によっても、異なってくる。しかし、共通しているのは
大学程度までの勉強ができる、つまりテストテーキングが得意
(試験の点数が高い)というのはベースラインであって、
テストの点数が良いからといって、学者として成功するわけではない。

修士課程が終わった時点で、学者になるのをあきらめた同期は、
そのあとすぐ弁護士になり今は、弁護士として活躍している。
学者をあきらめて、大企業でばりばり働いて
稼いでいる人も多い。みんなとても優秀なのだ。

私は実は企業向きかも?

私自身は、実は企業で働く方が向いているのかもしれない。
自分でいうのもなんだが、社交的だし、仕事も早く、
効率の良さを追求できるし、秘書をしていただけに、事務作業も得意だ。
大事なことと、そうでないことが区別でき、
優先順位をつけられるし、物事に対する判断力が高いと思う。

いよいよ学者を諦めた時は、どこかの企業で雇ってもらえたら幸いだ

一方学者という点では、上記とは違う資質が要求され
自分は、いろいろ足りない気がする。

研究に必要な資質

私が学者にあるといい資質は、以下のようなものだと考える。

  • 好奇心、それを満たす探究心、勤勉さ
  • 理解力の高さ、データーの分析力、俯瞰・概観する力
  • クリエイティビティー、発想の柔軟性

特に実験系の場合は、忍耐力、持続力、あきらめない心も必要だし、
共同研究が多く、被験者を集める必要もあるので、
多少の社交性も必要な気がするが、そほど重要ではない。

実験データーに対して、正直そして誠実であることもとても大切だ。
2014年に、小保方晴子さんが発表した論文データーが
信用できるものでなく、大騒動になった事件はよく覚えている。
学者の承認欲求は痛いほどよくわかるが、
超えてはいけない一線があるのだ。

当然、記憶力の良さはプラスだ。学者は多くの文献を読む、
私の問題の一つは、読んでも、すぐ忘れてしまうことだ。
学者は記憶力がいい人が多い。

先日、自分の過去に書いた論文を読んでいたら、
自分はこんな発見をしたんだということを、
すっかり忘れている自分に驚いた。

もっと驚いたのは、アドバイザーのマリアが、
それを覚えていたことだ。
書いた本人が忘れているのが情けない。

 完璧主義であること

実は、私が、自分の好きなところは、
完璧主義ではなく、おおらかなところだ。
9割もやれば、最後の1割はまあほどほどでいいかなと思う。

とことん完璧主義な人たちが周りにいるが、
論文を書き上げられなかったりして辞める人もいる。

親友のクレモンは、とことん完璧主義だ。
自分を追い詰めて、常にストレスいっぱいだ。
ストレスで死んでしまうのではないかと心配させられるほどだ。

とはいえ、彼は言語学では、全米5本指に入る大学の正規教員で、
フランスの研究所にも席を置いている、、。あきらかに
完璧主義の方が学者としては成功はする
幸せかはよくわからないが。

また、ルイのとことんデーターと向き合い、突き詰める姿勢にも
ため息がでるほど、尊敬してしまう。彼は楽しそうに研究しているので、
それは理想で、見習わないとなとは思う。

そういう人たちと比べると、私は、残念ながら、
本当に普通の人なのだ。だから大成していない。
もっと自分を追い込まないといけないし、完璧主義じゃないほうが、
精神的に楽でいい、と言ってる場合ではないのだろうが。
やはり、完璧主義じゃない方が、研究以外の面では生きやすい。

そして、最後に、何より大事な資質は、

批判を受け入れることができ、折れないメンタルの強さ。

長くなったので、その話は、こちらの記事で。

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