3月に入り、UCLAでの一年間の在外研究期間が
終わろうとしている。いろいろな意味で、
私の今後の人生を大きく変える一年になった。
こんな機会を下れた大学に感謝だ。
マリアとの再会
この一年で私にとって一番大きかったことは、
マリアと再会したことだ。博士論文のアドバイザーであり、
常に母のような存在であった彼女だが、日本に帰国してからの13年間は、
子育てと仕事に追われ、ほとんど会うこともなく、
連絡もしていなかった。
その彼女に会うために今回、UCLAをサバティカル中の大学に
選んだ。彼女は数年前に大学を退職して名誉教授という立場だ。
人と人の関係には旬があるという言葉をどこかで聞いたのだが、
その言葉を気に入っている。ある期間仲良くしていても、
旬がすぎれば、途絶えてしまうが、それでもいいのだ。
また縁があれば復活することもあるのだから。
マリアをはじめ、大学人時代の仲の良かった友人たちとも
また縁を結び直せたし、残りの人生ずっと繋がっていきたいと思う。
マリアがヨーロッパに3月13日に出発し、
彼女との暮らしも終わりを迎えた。11月に彼女の家に越してきた。
12月をのぞき、約4ヶ月彼女の家で一緒に暮らしたことになる。
大切な人と暮らすことで、関係が悪くなったら
となかなか引越すことに踏み出せなかった私だったが、
一緒に暮らしてみたらとても楽しかったし、
ものすごく幸せだった。飛び込んでよかった。
朝から会えて、いつでも隣の部屋にいて、
わざわざ予定を立てる必要もなく、すぐに会えるわけだ。
一緒に散歩にいき、料理をし、食事をし、
買い物をし、研究をし、映画をみて、、という生活だ。
結婚というのは、そんなふうに好きな人と暮らしたいと思って
行うものなんだろうな、、。と改めて思ったりする。
自分の場合ははるか昔のことで、あまり覚えていない。
パニック発作を起こした時に、部屋にいてくれたり、
足を骨折したときに病院に連れて行ってくれたり、心配したり、
世話を焼いてくれたり、叱ってくれたりと、愛あふれる母親そのものだ。
そんな出会いが、果たして人生何回あるだろうか。
残りの人生、今度は彼女との関係を断ち消えにするつもりはない。
うざいと思われようと、ほぼ毎日、テキストや写真を送るつもりだ。
以前の反省もあり、今回の私の意志は固い。
UCLAの先生、先輩、同級生、後輩たち
今回、LAに滞在したおかげで、多くの先生方、
先輩、後輩たちに再会できた。インド人の先生をはじめ、
何人かの当時お世話になった先生たちは、私を含め
みんなそれなりに歳をとっていたので、今のうちに再会できて良かった。
ユタ州に住む先輩、ロシア人の先輩、
弁護士になったアメリカ人の同期、そして東海岸で教えている後輩たち。
特にフランス人親友との再会は、マリアと同じくらい
私には意味のあることだった。
彼にも帰国してもしょっちゅう写真などを送りたいと思う。
親友というのはいい。恋人は別れることがあっても、
(まあ男性同士は友達でいられるみたいだが)友達は別れなくていいのだ。
私には、ゲイカップルと一緒に過ごすというのは
初めての経験だったが、楽しい思い出になった。
以前からの友達、ママ友たち
学部を卒業してすぐ新卒で勤めた会社の同期が
サンディエゴで看護婦をしていて、彼女の家に泊まりにいった。
そして、サンフランシスコ郊外に住んでいる
大学時代の友人のところにも遊びにいき、再会。
それから、以前勤めていた大学の学部用秘書をしていた
トロントに住む友人のところにも遊びにいった。
そして、ママ友たちにも再会した。その中でも、
大学院時代、こどもを小学校に連れて行ってから
バスで大学まで通っていたのだが、いつもそのバスの中で
愚痴をきいてくれていたロス永住組のママ友がいた。
とても優しくて性格がいい人だ。
彼女とは、すぐに再会でき、月に一回は会うことができたし、
一緒にパームスプリングスにも旅行することができた。
そして、サンディゴに住んでいるもう一人のママ友とも
再会することができた。彼女は会計士を目指しており
勉強中。大学の一つ後輩でもある。
今回のサバティカル、大事な人たちと
今後も繋がっていける、いいきっかけになった。
新しい友達
日本にいたら、なかなかできないとてもいい友人が3人できた。
会計士を目指すママ友の紹介で、日本のものを
販売する素敵なセレクトショップをやっている大学の一つ後輩。
ベニスビーチのゲストハウスに滞在させていただき、
彼女の犬のドッグシッターもした。
マリアに紹介してもらった、ヨガインストラクターの友人。
彼女のドッグシッターもやった。
そして、なんといってもイラン人の友人、エマ。
私にとっては、いろいろとかかえていた問題を
乗り越えるきっかけをくれた女性だ。
彼女との出会いは、大きかった。
大人になると新しい友達は、なかなかできないというが、
そうでもない。気が合う人に会えば、すぐ友達になれる。
ただ、いる環境やそだった環境があまりに違うと
共有できるものが少なく難しい。
そして、残念だが、日本ではなかなか新しい友人が
できにくい。なので、今までに出会った友人たちを大事にしたい。