あなたが、一年間、海外のどこにいってもいいなら、どこにいきますか?
イタリア、スペイン、スイスなどなど旅行なら行ってみたい国はたくさんある。
しかし、滞在期間1年となると、言葉も話せない、行ったことがないところだと
慣れたころに帰国だろう。
若い時と違い、この年で一人で海外生活となると守りに入るのも仕方ない。
オーストラリアのメルボルン大学は?
英語圏で親友がいる国、ということでオーストラリアのメルボルン大学を考えた。
履歴書や業績書などを送り、彼女が動いてくれて
あちらで研究発表をするという条件で、学部からの受け入れの許可はすぐにおりた。
だが、問題はビザだった。コロナの影響もあってか、研究者ビザがおりるのに、
最長で2年かかるという。それでは、間に合わない。
オーストラリアはビザに2年!?
一応オーストラリアにいく方法はないか、模索してはみた。
最長2年かかるだけで、もしかしたら、早くおりるかもと期待をかけて
とりあえず、先に準備だけはじめてみるか。
それとも、半年だけなら、どうだろう。大学にいかず家で研究すれば観光ビザでいけるかも。
しかし、友人は大学でもそれなりの地位にいることもあって、
あとで問題が起きるかもと、反対された。
それに研究員としてオーストラリアの大学に行く場合のビザは、弁護士をつけて
申請しなくてはならないことになったらしく、
その費用は誰が負担!?などいろいろな問題があり、あきらめた。
神様に、オーストラリアには来るなと、言われてる感じがした。(まあ、
そのあと、学会がらみで短期訪問は果たせたのだが)わざわざ弁護士をつけて、
2年以上も前に申請をはじめる人などいるのだろうか?
オーストラリアに行く学者はあまりいなくなるだろう。
参考までにオーストラリアに応募した時の日程
2022年5月18日 履歴書、業績一覧を友人宛にメール
2022年6月15日 大学から受け入れの許可がでて、
ビザ申請プロセスのためのリンクがメールでおくられてくる
その後、ビザの問題が発覚し、断念。
カルフォルニア大学ロサンゼルス校、UCLAへ
ビザ取得が、そんなに難しいものだとは思っていなかった。
となると、やはり候補はしぼられる。母校であるUCLA一択。
ウェブサイトによると米国のビザは2週間くらいで発行されるとある。
まずは、客員研究者の応募方法に関するサイトがあるか調べる
さすが、UCLA。システムが確立していて、ホームページに客員研究者として
応募する場合に必要な書類一覧、手続きの仕方が詳しく掲載されていた。
私の場合は、出発前に提出しなくてはいけないものは、以下の通り。
- CV (履歴書)
- Statement of Research Purpose from Visitor (研究の目的)
- Citizenship Status (パスポートのコピー)
- Name of Faculty Member you would like to work with (共同研究したい先生)
- Memo of Sponsorship from Faculty Member (スポンサーになってくれる先生)
ちょうど博論のアドバイザーの一人が客員研究者の担当だったのもあり、
4も5も問題なくクリアー。英語力を証明せよという項目があったが、
それも無事にアドバイザーが証明。そりゃ、英語で博論書いたんだから、大丈夫だろう。
やはり、この点は、知り合いがいたほうがスムーズだ。
UCLAをでていると、世界中のいろいろな大学に先輩やら、後輩やら知り合いがいる。
そのつてを辿れば世界のどこにでもいけるのだろうが、、。
依頼するハードルはちょっぴりあがる。
UCLA 大学とのやりとり
参考までに客員研究員としての受け入れのためのメールのやり取りを記しておきます。
2022年
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5月13日
アドバイザーに客員研究員としてUCLAに行きたい旨をメール。
その返事で、大学のホームページにある客員教員向けのサイトを
教えてもらう。 -
6月10日
サイトにある必要な書類をアドバイザーにメールで提出。
無事に受理され、事務方にまわしてもらう。 -
7月15日
音沙汰がなかったため、現状どうなってるのか問い合わせ。
ビザのための書類申請は、international office(国際センター)では
3ヶ月前からしか受け付けないという事務方の返事。右側に入力する内容 -
8月4日
学長に書類を提出したとの事務方のメール
-
10月5日
”You have been invited to Linguistics department” という
タイトルのメールを受信。受け入れが許可されたとのこと。 -
10月8日
日本の自分の大学に提出するための受け入れ許可を証明するレターを依頼。
→13日にメールで受け取る。 -
10月15日
国際センターでの客員研究員の受け入れのためのプロセスが
開始したという連絡をうけた。 -
10月29日
ビザ申請に必要なDS-2019の書類を郵送で受け取り、
アドバイザーに報告。
2023年
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3月1日
I-9のフォームをオンラインで記入するようにとの
メールを受け取り対応 -
3月20日
jPathオリエンテーションというUCLAに留学する人は、
かならず見る必要があるオンラインで受講できる
オリエンテーションを受講。
さまざまなビザにかかわるビデオを見た後、
テスト形式の質問に答えるもの。
I-9のフォームって何?
I-9というフォームというのは、雇用資格を裏付けるための書類のようだ。
その大学の学部が雇用主となっている。
アメリカにいる間は、収入を受け取っての労働はできないことになっているし、
その大学から発行された書類にも、給与が払われない身分と明記してあった。
給与は払われないが、身分は雇われていることになるのだろう。
2番目に好きな映画って何?
書類は名前やアメリカの住所、ソーシャルセキュリティーナンバー(任意)など、
簡単なものであった。こういう時は、住所がすでに決まっているととても助かる。
しかし、電話番号はきまっていないので、N/A(該当せず)というものを選んだ。
今は、電話番号はなくても、メールアドレスがあれば、それで用はすむので、
問題ないだろう。驚いたのは、電子サインをする欄だ。
なんと、2番目に好きな英語を聞かれたのだ。え?1番目じゃなくて?
1番目に好きな英語はあるし、こういった用途で答えたこともある。
しかし、2番目に好きな映画なんて考えたことはないし、意外にすぐ出てこない。
自分が、もう一度見てみたい英語をいろいろ考えてみるいい機会になった。
3月31日 渡米
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4月3日
渡米後、UCLA国際センターのJ-1 Visa オンライン
チェックインのために以下の書類を送る。-
- DS-2019(page 1)
- J-94 Admission Record
- J-1 Visa
- Proof of Medical Insurance
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- 4月5日 J-1 Visa のオンラインのチェックインが無事に終了したとのメール。
オンラインで、アメリカでの住所、連絡先のアップデートをもとめられる。 - オンラインチェックインのやり方を指示する用紙には、U.S. Entry stamp in Passportも
提出するようにあったが、入国した際に、エントリースタンプはおされておらず、
実際のチェエクインの提出画面でも、それはすでに要求されていなかった。 - 以前は、パスポートにホチキスでとめられていたI-94だが、今はオンラインになっており、米国に入国後、自分で入手するようになっている。
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4月6日
学部のVisitor Check-inをするために、以下の書類を持参。
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- パスポート(J-1ビザスタンプがある)
- DS-2019
- J-94 Admission Record
- 住所、電話番号、ソーシャルセキュリティーNo.も聞かれた。
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- 4月8日
学部内のデスクは、ひとつ割り当てられた
(大学院生たちと一緒の部屋)
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4月13日
6日に書類を渡して以降、職員証にあたるBruin Cardが
発行されるという連絡が来ないため、メールを送って確認した。
すると、手違いがあってまだ申請していないという。
メールをしてよかった!
3日ぐらいで手続きできるだろうとのこと。