初めてのゼミ生の結婚式

勤務先の大学

初めての教え子の結婚式

2020年に卒業したゼミ生の一人(男子)が結婚することになり、
6月9日に行われた結婚式に呼んでくれた。
私が教え子の結婚式に呼ばれたのは初めてのことで、記念すべき日となった。

その年のゼミ生は10人程度と私にしては大所帯で、
3泊4日のゼミ合宿をしに一緒に沖縄に出かけた。
その合宿がきっかけで、私を含め、学生たちも
とても仲良くなった。泊をともなった経験というのは、
ぐんと距離を縮めるのだとつくづく実感したものである。

新郎

結婚式に呼んでくれた学生は、とても印象に残っている。
少々垂れ目で醤油顔、甘え上手でひとなつっこいタイプ。

1年生の時から私の授業をとっていた。
40人もいる必修のクラスにもかかわらず、
「先生〜、一緒に飲みに行きましょうよ。」と
授業中に大声で声をかけてきた。

そんな学生は彼が最初で最後だろう。まあ、そのときは
結局は飲みにはいかなかったのだが。。

その子はなんやかんやで、毎年私の授業を履修してくれて
最終的にはゼミも履修してくれたので、彼の大学在籍時代、
4年間ずっとひとつは私の授業をとっていたことになる。

また、卒論も立派にかきあげた。うちの学部は卒論は必修ではないため、
多くのゼミ生が卒論を書く段階で挫折してしまうのだが、
その点、彼はよく頑張ったと思う。

私からみると、やんちゃで甘え上手で憎めない今時の若者で
優等生タイプではないが、やるときはやる人だ。長く付き合っていた、
一緒に住んでいた彼女ともちゃんと、ケジメをつけると宣言し、
宣言通り同期の中でもいちばん早く結婚することになった。

学生時代は、大丈夫なのかな、、と思わなくもなかったが、
実は自分のゴールや、人生の優先順位が明確で
周りに振り回されることなく確実にやり遂げるタイプだ。
大企業を目指して就活して、大企業に決まり、
現在はそこの経営企画部で働いているとのこと。人生順風満帆だ。

考えてみるとすごい青年だ。
彼女からすれば、尊敬できる人なのかもしれない。

いろいろ悩む。。

一人で参加というのでは、抵抗があったが、
他に卒業生が3名参加し、ゼミ関連で私を含め
4人が列席させてもらった。

最後に出席した結婚式はいつだっただろうか?
もう長らく結婚式には出席しておらず、
次は自分のこどもたちのかな、、と思っていたくらいだ。
そのため、服をどうするか、ご祝儀はいくらが妥当なのか
いろいろ悩んでしまった。

教え子の披露宴のご祝儀は?

教え子のご祝儀はいくら包むべきだろうか。
これに関してはかなり悩んだ。選択肢は、3万か5万。
友人と同じというのは違う気もするが、5万は多すぎる気がする。
しかし、ネットで調べてみると会社の上司は5万と書いてあった。

何人かの同僚、先輩に尋ねてみた。5万という人もいれば、
3万が妥当だという人もいて、結局はよくわからない。
会場によるんじゃないかと言われたが、学生によって
金額を変えるのは違う気もする。

今回は東京會舘で盛大に行われた。なので、5万にすべきか?
しかし、結局3万円にさせてもらった。今年はもう一人
ゼミの卒業生の結婚式があるし、お金が負担になって出席をためらう
というのも本末転倒という気がする。お金は出せなくもないが、
「5万という額は親戚や職場のもっとずっと上の上司の包む額だろう」
という人たちの意見に結局は従った。

実際出席してみて、3万円にしてよかったと思う。
彼は大手企業に勤めていて、そこの会社関係の人が
ずらっと出席しており、私はどちらかというとその方々とは違い、友人枠だ。

他のゼミ生にちょっと毛が生えた程度のものなので
ご祝儀の額もそれでよかった気がする。

まあ、私は普段から、ゼミ生との飲み会でみんなに奢るようなタイプではない。
一家の大黒柱であり、子供二人を育てている身だ。
大盤振る舞いはできない。なので、彼も期待はしてないだろう。

また、今度結婚するもう一人の卒業生に、
「あんまり包まなかったんだけど、悪かったかな。」
とつぶやいたら、そんなこと全然関係ないですよ。。
と言っていたので、よしとしたい。

結婚式に感動

久しぶりに結婚式というものにでて、結婚式って
こういうものだったんだなあ、と改めて思い出し、とても感動した。
結婚式は学生にとっての人生の一大イベントなわけだ、
それに呼んでいただけたことをとても、とてもありがたく思った。

私にとって学生というのは仕事の取引先の人、という立ち位置だったと思う。
高校の教員をしていたこともあるが、ものすごく慕われた経験もなく、
そのときにちょっと仲良くなってもわりとそれっきりで、
ビジネスが終わればそれで関係も大概切れる取引先の人という感じだ。
自分の本来の人間関係とは別のもののように考えていた。

しかし、今回結婚式に呼ばれて、学生との関係もかけがえのない出会いなのだ
と気づいた。仲良くなる子、相性がいいと感じる学生がいる。
そして、縁があって卒業後もあう子達もいる。学生との出会いも、
長く続く私の大切な人間関係の一部になりえるのだと改めて思う。

彼らにとっては、私が母であり、友達でもある、
それこそ私とマリアのような関係を
自分の学生とも気づくことができるのかもしれない。

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