トロント滞在ー新しい人たちとの出会い

旅行

今年の締めくくりに

2週間泊めていただいたゆりさんは、エアカナダにお勤めで、
お休みのときはいろいろな国に遊びにいくことが多い。

そこで、この年末に、今年あまり会えていなかった友人たちに
会いたいと考えていて、彼女はたくさんの人と会う計画をしていた。

私も新しい人に会うのが、全く苦にならないタイプなので、
ゆりさんのお陰で、9人の人と新しく知り合いになった。

お向かいに住むポーランド系カナダ人のジュリア、
三味線を引きカイロプロテクターのマーチン、
ゆりさんとはランゲージエクスチェンジ
(言葉を交換で教え会う)で友達になったらしい。

他にアーティストのディビッド。
元彼の歴史学者のケントさん(彼の話はこちら)。
日本人のゆりさんのママ友たち。
そしてさらには、そのママ友のお友達の人。

さまざまなバックグラウンドのトロント在住の人と、
いろいろな話をしたわけだ。今回の旅で、
また、友人の友人って、みんないい人なんだな、、と実感。

ら抜き言葉

そして、ロスでもそうなのだが、
みんなが言語の話に興味深々なのにまた驚いた。

日本で、自分の研究の話や、
言語学入門レベルのことでさえ
友人や家族にはなすことはなかないし、
みんな興味もなさそうだ。

しかし、海外に住んでいる人は、
やはり言語に関する関心が高く、今回のサバティカル中
いろいろな人にいろんな言語の話をした。

現在、可能の意味の「られ」を研究しており、
日本人の人たちとの会話で、
「これ食べれる?」と「これ食べられる?」で
意味が違うという話になった。
言われてみれば。確かにそうだ。

前者は、毒キノコかどうか確認するときに使えそうで、
一方後者は、相手がお腹が一杯かどうか聞くときに
使いたい感じだ。

前者が食べ物が中心な表現の一方、
後者は人が中心の表現だとみんなで結論づけた。
英語で訳すなら、前者は、Is it possible…?
後者は、Are you able…?となる。

まあ、ことはそんなに簡単ではなく、今マリアと話したら、
逆だと言われ、混乱しているが、とりあえず非常に面白い。
「ら抜き言葉」は、「れる」も「られる」も基本同じだと思っていて
深く追求していなかったので、気づけてよかった。
(ちなみに、「ら抜き言葉」は今回の対象ではないの)

それを言い出した人は、ゆりさんのママ友の一人で
翻訳の仕事をしている人だった。
私と同じレイという名前で、あったとたんに
彼女とは波長が合う気がして、一瞬で大好きになった。

近くに住んでいたら絶対友達になっていたと思う。
はなれていて非常に残念だ。考えていなかったが、
彼女のことは論文でacknowledge(感謝の意を述べる)
する必要がある、、。

トロント在住、日本人ママ友たち

翻訳家の他に、料理上手な看護師さんもいて、
ゆりさんの家でママ友たちとあったあと、
1月2日にその方のお宅に呼んでいただいて
すごい食事をご馳走になり、梅酒までいただいた。

いいお正月だった。やはり、お正月は
日本人の作る料理に限る。

看護師さん曰く、仕事が大変すぎて、
日本にいたときはもう辞めたいと思っていたとのこと。
でも、トロントでは、勤務体系が違い、
休みもちゃんと取れるし、ここでならずっと
仕事を続けていけると思ったという。

日本も看護師さんたちの勤務状況が
改善されることを望むばかりだ。

また介護施設でお仕事をしている人もいて、
介護施設に入るのはどんなに大変かという話をきいた。
人気でウェイティングリストが30年待ちって、
確実に入れないってことでしょう!

レイシスト?

カナダ人のジュリアはとても面倒見がいい人で、
ゆりさんが仕事でいない日にトロントの街を
車でいろいろ回ってくれた。彼女は、歴史をはじめ、
トロントのことにものすごく詳しくて、
専属ツアーガイドさんについてもらってるかのようだった。

そして、帰りにバーで一杯。日本に興味があるようで、
いろいろなことを聞かれた。日本に興味をもたれるのは
とてもうれしい

。彼女の中国人との同僚のちょっとした
エピソードを聞いた。プリンターが壊れた時などに、
その同僚に、プリンターはあなたが嫌いなのね!などと
ジョークをよくとばしていた。

すると、ある時、彼女に社外にお茶に誘われ、
「私のことが嫌いなのか」と聞かれたという。
ジュリアはその同僚が好きで、とても関係は
いいと思っていたので、驚いてすぐ否定したらしい。

そういったジョークは意外によく耳にする、
私も誰かに言われたことがある。
そして、誰に言われたのか覚えていないが、
ちょっと嫌な気がしたのを覚えている。

中国人の同僚も気になったということは、
アジア人はあまり言わないジョークなのだろう。
ジョークは文化の壁も大きく難しい。

また、バーで私がアルコールにあまり強くなく
すぐ赤くなるというと、ジュリアは、
アジアンメタボリズムね!といった。

そのことを帰ってきてマリアに話すと、
彼女はレイシスト(人種差別主義者)、なの?
アジア人でも強い人もいれば弱い人もいるに
決まってるじゃない、と言う。

まあ確かに、ジュリアはリッチな中国人が
トロントに増えていることをいやがっていたので、
レイシストといえばそうなのだろう。

私が人に言われたことを話したときに、
その相手はレイシストなのか
マリアに聞かれたのは、初めてではない。

日本では、日本人に囲まれているのもあって、
あまり人がレイシストかどうか、
自分が差別されているのかなど日頃考えない。

でも、アメリカにいると、アジア人で
肌の色の違う私たちは、
人種の違いを意識せざるを得ない。

私が今住んでいるマリアの近所は、
割と裕福なエリアで、少々の韓国人がいるだけで
白人ばかりだ。マリアはそれを十分自覚しており、
私の周りにいる人たちがレイシストかどうか、
すごく気にしていて私が傷つかないように、
アンテナを張っているのかもと今、気づいた。

私が自分が白人でないことを意識せず
暮らしていられるのはマリアたちに
守られているおかげかもしれない。

話はずれてしまったが、
三味線弾きでカイロプロクターのマーティンも
アーティストのデービッドもとてもいい人たちで、
一緒に食卓を囲み、言葉の話をはじめ、
いろいろな話をし、とても楽しいトロントの旅となった。

ゆりさん、本当にお世話になりました!!

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